さぁ今こそ出航の号令
すごく、すごく嬉しい。
けれど、それよりも感慨深さが勝っていて、そして、複雑な気持ちも少しあった。
誰かの笑顔の裏には、必ず誰かの涙があるということ。当たり前だけど忘れがちなことを、改めて教わったような気がする。
この感情を絶対に忘れたくない。忘れちゃいけないと思う。
2019年8月8日、19年ぶりのジャニーズJr.単独公演。東京ドーム。
今年の春から応援している、Snow ManのCDデビューが発表された。
共に切磋琢磨してきたSixTONESと同時に、2020年にデビューする。
「応援しているアイドルのCDデビューが決まる」。これまでデビュー組ばかり見ていた私にとって、初めての経験だった。
画面に映し出される9人の表情に、胸を打たれた。一人一人が映る時間はほんの数秒ずつだったけれど、その一瞬のうちに、彼らがこれまでどんな日々を送り、どんな思いを抱えて頑張ってきたのか、考えずにはいられなかった。浅い知識しかないなりにではあるが、それぞれの歴史を振り返ると、ぐっとくるものがあった。
…ほんの半年前まで、顔と名前が一致するかどうかも怪しかったのに、だ。
自分でも信じられないくらいに、Snow Manが好きになっていた。
大きな大きな花束を持って、感慨深げに歌い踊る姿に、涙が溢れた。
ただ、正直諸手を上げて喜んで良いものなのかわからなかった。
2グループ以外のみんなの悔しさや彼らのファンの気持ちは、想像に難くない。あとから、彼らはその瞬間まで何も知らなかったと聞いて、正直ますます辛くなった。
目黒蓮くんは、宇宙Sixとの兼任を解かれ、Snow Manに専念することも発表された。
宇宙のメンバーは、どんな気持ちで彼の背中を押したのだろう。
考えれば考えるほど、苦しくなる。
喜ばしい出来事のはずなのに、私が考えたところで何も変わらないのに、周りの気持ちばかり考えてしまう。
けれど、あの日あの場所に立った2グループのメンバーはみんな、その悔しさが分かる人たちだと思う。
自分と並んでいた人たち、あるいは後ろにいた人たちが、自分より前に行く時の気持ち。きっと経験した人にしか分からないであろうその悔しさを、味わったことのある人たちだ。
そんな彼らは、きっと本当に強くて、優しい。だから、一人一人が大きな覚悟を持って、周りの想いも全部包み込んで大切に抱えながら、前に進んでいくはずだ。
ただ、少年忍者の中から一人Snow Manに抜擢されたラウールは逆に、「周囲より前に進んだ」立場だ。けれど彼は、その立場になった人にしか分からない、大きな重圧を乗り越えた人でもある。
まだ16歳のきみの背中は、また大きな荷物を背負うことになるかもしれない。
でも。今のきみならなんだってできる。
何かあれば、きっと8人の頼もしいお兄ちゃんたちが手を差し伸べてくれるはずだ。
大丈夫。きみが思うよりきっと本当にたくさんの人が、きみのことを応援しているよ。
目黒くんは強い人だ。ブログを読んでいても、雑誌のインタビューを読んでも、周りからの評価を聞いていても、それがすごくわかる。
そんな目黒くんが涙しそうになっているのを、私はあの日に初めて見た。
目黒くんが所属していた宇宙Sixというグループを、私は表面的にしか知らなかったのだけれど、5人の宇宙Sixとして最後の更新となったISLAND TVを見たときに、目黒くんには「ここでしか見せられない顔がある」ということを今更ながらに感じた。そして、今の彼があるのはまさしく、このグループでこのメンバーに出逢えたからなのだということも。
そんな大切な場所から離れて、新しい道へ進むこと。
彼自身にとっても、残りのメンバーにとっても、途轍もなく大きな決断だったと思う。
外野ではあるけれど、どうか5人それぞれに輝かしい未来が待っていますようにと、願わずにはいられない。
また個人的には、「向井康二くんがデビューする」ということが、本当に感慨深かった。
康二くんのことを知ったのは今からちょうど1年前くらい。
私は康二くんのいる関西Jr.を好きになり、そして康二くんのおかげで、Snow Manを好きになった。
なにわ男子ができた時、まだ関ジュを知って1ヶ月くらいだったのに、勝手にすごく悔しい思いをしたのが忘れられない。
だから最近の康二くんを見ていると、Snow Manという素敵な居場所が出来て本当によかった、と心から思う。
Snow Manがデビューするということは、その居場所が、この先も半永久的に約束されるということ。
あなたの努力と、勇気と、決意が報われて、本当に本当によかった。 本当におめでとう。
いつか、俳優として大成した龍太くんとSnow Manの康二くんが、二人で並ぶ姿を見られたらいいな。
そして、結成からSnow Manを守り続けてきた6人。
前に進むためとはいえ、何年もの間6人で守ってきたグループを新しい形にするというのは、簡単に決められることではなかったと思う。
でもだからこそ、このグループに懸ける想いが、覚悟が伝わる。そんな、未来を見据える真っ直ぐな姿勢も、私がSnow Manを好きになった要因の一つだと思う。
本当に、Snow Manを守ってきてくれてありがとう。ここまで続けてきてくれてありがとう。
3人を受け入れてくれて、私をこのグループに出逢わせてくれてありがとう。
まだ伝えきれていないこの感謝を、これからたくさんたくさん伝えていきたい。
改めて、Snow Manの皆さん。
デビュー本当におめでとうございます。
でも、ここからが本当の勝負。
私もここで改めて気を引き締めて、みんなの背中を押していきたい。
さぁ、今こそ出航の号令。
誰も辿り着けない、息を呑むほど光栄な光景を目指して、世界中に季節外れの雪を降らそう。